新型コロナ(SARS-CoV-2)で需要が高まり、消毒薬が各方面で足りなくなる事態で困った方も多いのではないでしょうか?
今回は薬の専門家、薬剤師監修のもと、絶対に知っておきたい消毒の基礎知識をまとめました。
汎用性抜群のエタノール
まずは消毒の代表格であり、アルコール消毒に用いられる消毒用エタノールです。日本薬局方には76.9%-81.4%の濃度が消毒用エタノールと収載されています。
しかし、今回のアルコールの品薄状態を踏まえ厚生労働省は60%以上の濃度の製品に関しても医療機関や薬局で使用することを認める事務連絡を期間限定で承認しました。
この濃度60%は米疾病対策センター(CDC)が推奨していることも考えれば、76.9%-81.4%の消毒用エタノールがないときは代用していただくことを検討してください。
消毒用エタノールの人体への影響は?
今や手指消毒にも使う機会の多い消毒用エタノールですが、高濃度エタノールには注意が必要です。
高濃度アルコールはもちろん火気厳禁ですが、他にも手指消毒に用いると過度の乾燥を招き、手荒れや皮疹の原因となります。
その場合は以下のやり方を推奨しております。
例えば95%のエタノール830mlに対して精製水を入れて混和し全体を1000mlになるように薄めると78.9%のエタノールができるとされています。
しかし、混和する容器にも注意が必要です。
アルコールは揮発性の液体なので容器の気密度にも効果が左右されます。アルコール専用ではない容器を使用する場合は7日程度で使用するようにしましょう。
ノロウイルスにも効果抜群、次亜塩素酸ナトリウム!
ハイターやカビ取りなど、一般の製品にも含まれることが多い次亜塩素酸ナトリウム。
ウイルス除去には効果抜群ではありますが、消毒用エタノールとの大きな違いは人体に使えないことです。
そのため拭き掃除や、感染者の汚物の消毒などに用いるようにしましょう。
また最近よく見る次亜塩素水は次亜塩素酸ナトリウムと名前はそっくりですが、全くの別物です。
この商品はいわゆる雑品であり、濃度の規制などがされておりません。商品によっては「空間除菌も可能」とうたっているものはありますが、科学的根拠が乏しいものもあるため注意が必要です。
結局何を使えばいいの?
現在は多くの商品が発売されており、買う際に迷った方も多いかと思います。
その際には製品評価技術基盤機構(NITE)のホームページがオススメです。
https://www.nite.go.jp/information/osirasedetergentlist.html
例えばバスマジックリンなど、誰もが聞いたことのある具体的な商品名が挙げれれており、どの商品がいいのか?またはどの商品で代用できるのか?の参考になりますので是非活用してみてください。
また新型コロナウイルスに対して有効と判断された成分を以下にまとめますので参考にしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は消毒剤の基礎知識をまとめました。
また厚生労働省はせっけんやハンドソープで10秒もみ洗いし15秒流水ですすぐとウイルスの数を1万分の1にできるとしています。
以下の動画も参考にしてください。